長瀞畳岩は、まさに畳をしきつめたかのように岩が並んでおり、幅80メートル長さ500メートルに渡って広がります。これは長瀞を流れる荒川が、その地の岩を侵食したことによって作られました。またこの岩畳には甌穴(ポットホール)と呼ばれる穴がみられます。これは川底の小石が隙間に挟まり、川のながれによって渦巻くように回転したために岩が削られてできた穴です。この甌穴のほかにも断層や断層が曲がりくねるように重なった褶曲などをみることができます。大自然が作り出したスケールの大きなアートのようにすら思えてくるでしょう。
ちなみに長瀞町にある長瀞岩畳周辺は、日本の地質学研究において重要な拠点となったことから「日本地質学発祥の地」という石碑がたてられています。それほどまでに地質学的に価値のある地形を織りなしているのです。
自然が作り出した美しい景観を楽しむのはもちろんですが、この辺りはライン下りやラフティング、またサクラの見どころもあり観光客の多い地域でもあります。さらにこの岩畳周辺には約3000本の藤が群生しており、岩の隙間から咲かせる藤の花はゴールデンウィーク頃に見ごろをむかえます。長瀞町で一番の観光スポットであるといえるでしょう。
秩父神社・三峰神社と並び、「秩父三山」と称される宝登山。現在でも多くの参拝者、崇敬者によって、秩父地方の信仰の拠点となっています。秩父盆地の入り口にあたる場所に位置している宝登山は、神奈備型をした流麗な山容を呈しており、自然が作り出した美しさをかもしだしています。そうした流麗な山を、古代の人々が「神が住まう山」とみなしたのは、当然のことと言えるのではないでしょうか。本来の信仰の拠点は、山頂に祀られている奥宮ですが、近代になり参詣者の増大に伴い、参拝の便をはかることを目的に、ご祭神が山麓に分祀され、長瀞駅から数分の場所に里宮が設けられました。
このように考えると、本来の宝登山信仰の拠点は山頂であることから、山麓の里宮をお参りするだけでは十分ではないと考えられます。そこで宝登山神社の神々の御神徳の恩恵に授かるためにも、里宮を参拝後、境内奥にある山麓駅からロープウェーに乗車し、数分の空の旅を楽しんだ後、山頂駅でロープウェーを下車してみましょう。蝋梅が植えられている山の斜面を登りつめた鎮守の森の奥に、宝登山信仰の中枢である奥宮が鎮座しています。ここまで自分の足で登り、静かな神域で手を合わせることによって、神々は私たちの願いをきっと聞き届けてくれることと思います。なお、山頂にはトイレも売店もありますので、登山・参拝ののちは、景色のいい山頂でのんびりとした時間を過ごすこともできます。
避暑地としても人気の高い栃木県・那須塩原エリア。高原ならではの澄んだ空気と豊かな自然をあわせ持ち、起伏のある高原の地形を生かしたさまざまな施設がそろっています。大人から子どもまで楽しめるので、家族やカップルのおでかけにもぴったりでしょう。今回は特におすすめの観光スポットを集めてみました。
那須インターチェンジから40分のところにあるファミリー向けの動物園。広大な敷地に王国タウンとファームの2つのエリアがあります。北海道のような雰囲気が漂うのどかで牧歌的な園内では、猛禽類や猫のショーなど1日に5種類ものショーが行われており、ショーはどれも入場料だけで見られます。動物とのふれあい体験やえさやり体験なども楽しめる、1日中いても飽きない動物園です。
40種類ものアトラクションがそろっている那須ハイランドパーク。絶叫系から子ども向けまでさまざまなタイプのジェットコースターがあり、家族旅行やデートにもうってつけです。アトラクションの半数以上は小さな子供だけでも楽しめるので親御さんも安心です。まわりは豊かな自然が広がっており、園内の渓流での魚釣りや山野草摘みといったこともできます。
2009年にリニューアルオープンしたトリックアートの美術館。角度が変わると見え方も変わる不思議な絵や動いているように見える絵画、立体的な絵など目の錯覚を使った仕掛けが美術館全体に施されています。トリックアートの館、トリックアート迷宮館、ミケランジェロ館の3つに分かれているので、せっかくなら全制覇してみてはいかがでしょうか。
那須塩原エリアは日帰りでも十分楽しめますが、いろんな施設を回りたいのであればやっぱり宿泊する方がおすすめ。キャンプなら豊かな自然も存分に楽しめます。キャンプ場にテントを張るのはもちろん、一味違ったキャンプにしたいならキャンピングカーを使うという手もあります。最近ではレンタルサービスも充実しているので活用してみるといいでしょう。例えばエルモンテRVジャパンのキャンピングカーレンタルはどれも新車ばかり。装備も充実しているので快適かつ安心です。実際に観光して、那須塩原エリアの魅力に触れてみてください。
「栃木県」というと県名ではあまりメジャーな雰囲気はないようです。
しかし、観光スポット名を考えてみると、全国区、そして国際的に有名なスポットが多く存在します。
例えば日光、足利、那須塩原などは日本人なら誰でも知っているのみならず、海外からも人気の観光地です。
また、県庁所在地の宇都宮市は近年ギョウザの街としてよく知られていますし、関東北部3県では最大の商業・工業都市を誇ります。また、戦国時代には宇都宮氏の根拠地としても栄えていました。
話題を日光に移しましょう。
日光といえば、日光金谷ホテルの名前を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。
1873年開業という、日本でも最古のリゾートクラシックホテルで、近代化産業遺産や、登録有形文化財に指定されているほどの歴史を誇ります。
あのヘレンケラーやアルベルト・アインシュタインなども宿泊したそうです。
旅館では、日光の離宮楓雅があります。
なんと総工費110億円を誇るという高級旅館だそうです。
標高が1300メートルの地点にあるため、素晴らしい絶景を楽しむことができます。
首都圏を代表する観光地が多く立地する、栃木県。今後ますます期待できる土地であるといえるのではないでしょうか。
神奈川県は関東地方の中でも特に戦後になって急速な発展を遂げた県です。主要都市の横浜は江戸時代までは静かな漁村に過ぎなかったのですが、明治以降に貿易都市として急速に発展しました。日本では3大都市と言えば、東京、名古屋、大阪が選ばれますが、神奈川県の県庁所在地の横浜市は、人口の数は東京23区に劣りますが、市としては日本一の人口があります。横浜には中華街や、赤レンガ倉庫、山下公園などの観光名所が多数あります。わずか150年ほどのあいだに、これだけの観光名所に成長した横浜は大したものです。神奈川県の横浜ほど夜景が美しい都市も珍しいもので、横浜ベイブリッジや、鶴見つばさ橋、大桟橋、横浜ランドマークタワー、汽車道などの景色を見れば誰でも感動します。神奈川県の都会を代表するのは横浜や川崎ですが、歴史と伝統がある観光地といえば鎌倉や箱根などです。神奈川県は京都にも負けないくらいに歴史がある鎌倉を有しているのですから大きな強みを持っています。神奈川県には箱根山や丹沢山などの美しい山もあり、ハイキングを楽しんだり、温泉に入ることもできます。もともと日本の鉄道発祥の路線である東海道線が通っているため交通の便がとてもよく、東京からも近く、羽田空港もすぐ近くですから、観光県としては最強と言えます。
関東一の温泉大国でもある群馬県。首都圏からのアクセスもよく、週末になると多くの人が訪れます。温泉の総数は200か所以上、宿泊できる温泉地だけでも100か所を超える群馬県で日ごろの疲れを癒してみてはいかがでしょうか。群馬県にある温泉の代表格ともいえる伊香保温泉は、万葉集でも詠われた歴史のある人気観光地。温泉まんじゅうの発祥地ともいわれています。
伊香保温泉といえば、「黄金(こがね)の湯」と「白銀(しろがね)の湯」の2つの源泉を楽しめるのが魅力。もともと伊香保温泉には、湯の中に含まれている鉄分が酸化することで独特の茶褐色になることからその名がついた黄金の湯だけがありました。黄金の湯は刺激が少なく、身体を芯から温めて血行を促す効果があることから、子宝の湯として喜ばれてきました。それ以外にも病気やケガの療養にいいとされており、昔から湯治場としても人気が高かった背景があります。そして最近になって湧出が確認されたのが白銀の湯。湧出量が1分間に110リットルと豊富なことと、無色透明なことからその名がつきました。この湯は病後の回復や疲労回復、健康増進にいい湯として知られています。
せっかく伊香保温泉に行くのであれば、宿泊してゆったりと両方楽しみたいという方も多いはず。ですが、両方の湯を用意している旅館はなかなかありません。そこで利用してもらいたいのが、「よろこびの宿 しん喜」という伊香保温泉の旅館。こちらの旅館のお風呂で楽しめるのは白銀の湯なのですが、伊香保露天風呂の入浴券つきプランであれば両方の源泉を体験することができるのです。伊香保の中心である石段街まで約10分歩き、その奥へ5分ほど進んでいくと黄金の湯の湧出地が現れます。その脇にあるのが黄金の湯をなみなみとたたえる伊香保露天風呂です。温泉街を散策したあとに黄金の湯につかり、旅館に戻って白銀の湯につかる。2つの源泉を楽しめる贅沢な時間を、家族や友だちとゆっくり過ごしてみるのもいいのではないでしょうか。